入道夫人の祖父の中務卿《なかつかさきょう》親王が
昔持っておいでになった別荘が
嵯峨《さが》の大井川のそばにあって、
宮家の相続者にしかとした人がないままに
別荘などもそのままに荒廃させてあるのを思い出して、
親王の時からずっと預かり人のようになっている男を
明石へ呼んで相談をした。
「私はもう京の生活を二度とすまいという決心で
田舎へ引きこもったのだが、
子供になってみるとそうはいかないもので、
その人たちのためにまた一軒京に家を持つ必要ができたのだが、
こうした静かな所にいて、
にわかに京の町中の家へはいって
気も落ち着くものでないと思われるので、
古い別荘のほうへでもやろうかと思う。
そちらで今まで使っているだけの建物は
君のほうへあげてもいいから、
そのほかの所を修繕して、
とにかく人が住めるだけの別荘にこ
しらえ上げてもらいたいと思うのだが」
と入道が言った。
🪷辺の夜桜 written by のる 🪷
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