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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語738 第22帖 玉鬘38】「‥お召しになる方によく似合いそうなのを見立てておあげなさいまし」と紫の上は言うと「素知らぬ顔であなたは着る人の顔を想像しようとするのですね。」と源氏は笑った。

夫人もいっしょに見ていて、

「皆よくできているのですから、

お召しになるかたのお顔によく似合いそうなのを

 見立てておあげなさいまし。

 着物と人の顔が離れ離れなのはよくありませんから」

 と言うと、源氏は笑って、

「素知らぬ顔であなたは着る人の顔を想像しようとするのですね。

 それにしてもあなたはどれを着ますか」

 と言った。

「鏡に見える自分の顔にはどの着物を着ようという自信も出ません」

 さすがに恥ずかしそうに言う女王であった。

紅梅色の浮き模様のある紅紫の小袿《こうちぎ》、

薄い臙脂紫《えんじむらさき》の服は夫人の着料として源氏に選ばれた。

桜の色の細長に、明るい赤い掻練《かいねり》を添えて、

ここの姫君の春着が選ばれた。

薄いお納戸色に海草貝類が模様になった、

織り方にたいした技巧の跡は見えながらも、

見た目の感じの派手でない物に濃い紅の掻練を添えたのが花散里。

真赤《まっか》な衣服に山吹《やまぶき》の花の色の細長は

同じ所の西の対の姫君の着料に決められた。

見ぬようにしながら、

夫人にはひそかにうなずかれるところがあるのである。

内大臣がはなやかできれいな人と見えながらも

艶《えん》な所の混じっていない顔に玉鬘の似ていることを、

この黄色の上着の選ばれたことで想像したのであった。

🌹🎼#花の幻影 written by #のる 

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