【藤原清輔】84番 🍃新古今集 雑・1843
ながらへば またこの頃や しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき
〜もしこの世に生き永らえていたら、つらい今が懐かしく
思い出されることもあるのだろうか。かつてつらかったあのときも、
今思い返すと恋しく懐かしく思われるのだから。
💠藤原清輔💠ふじわらのきよすけ(1104~1177)
百人一首79番の藤原顕輔(あきすけ)の次男
博学で歌学(和歌の研究)に優れていた。
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源氏にも頭中将にも第二の行く先は決まっていたが、戯談《じょうだん》を言い合っていることがおもしろくて、
別れられずに一つの車に乗って、朧月夜《おぼろづきよ》の暗くなった時分に左大臣家に来た。
前駆に声も立てさせずに、そっとはいって、人の来ない廊の部屋で直衣《のうし》に着かえなどしてから、
素知らぬ顔で、今来たように笛を吹き合いながら源氏の住んでいるほうへ来たのである。