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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語699 第21帖 乙女54】 秋の彼岸の頃 源氏一家は六条院へ移った。中宮のおはいりになることは少しお延ばしさせた。おとなしい、自我を出さない花散里を同じ日に東の院から移転させた。

 秋の彼岸のころ源氏一家は六条院へ移って行った。

皆一度にと最初源氏は思ったのであるが、

仰山《ぎょうさん》らしくなることを思って、

中宮のおはいりになることは少しお延ばしさせた。

おとなしい、

自我を出さない花散里を同じ日に東の院から移転させた。

春の住居《すまい》は

今の季節ではないようなもののやはり全体として

最もすぐれて見えるのがここであった。

車の数が十五で、前駆には四位五位が多くて、

六位の者は特別な縁故によって加えられたにすぎない。

たいそうらしくなることは源氏が避けてしなかった。

もう一人の夫人の前駆その他もあまり落とさなかった。

長男の侍従がその夫人の子になっているのであるから

もっともなことであると見えた。

女房たちの部屋の配置、

こまごまと分けて部屋数の多くできていることなどが

新邸の建築のすぐれた点である。

五、六日して中宮が御所から退出しておいでになった。

その儀式はさすがにまた派手《はで》なものであった。

源氏を後援者にしておいでになる方という幸福のほかにも、

御人格の優しさと高潔さが衆望を得ておいでになることが

すばらしいお后《きさき》様であった。

この四つに分かれた住居《すまい》は、

塀《へい》を仕切りに用いた所、

廊で続けられた所などもこもごもに混ぜて、

一つの大きい美観が形成されてあるのである。

💐🎼#蕾む花 written by#Heitaro Ashibe

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