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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【平家物語108 第4巻 通乗〈とうじょう〉の沙汰】通乘という人相見が、高倉宮の人相は皇位につかれるべき御相だなぞといっていた。人々は人相を占った通乗を様々に噂しては、以後信頼を寄せなかった。

また高倉宮の子は奈良にも一人いたが、

守護役の讃岐守重秀《さぬきのかみしげひで》が出家させて、

北国へ逃れ落ちていった。

後に木曽義仲が京へ攻めのぼるとき皇位につけようと

還俗《げんぞく》させたので、還俗の宮とも、

木曽の宮ともよばれたのである。

 昔、通乗という人相の達人がいたが、

宇治関白頼通、二条関白教通の相を見て、

三代の天子の関白となり八十歳長寿を保つといったが、

見事これに違わなかった。

この達人が高倉宮の人相は

皇位につかれるべき御相だなぞといっていた。

人々は人相を占った通乗のことをさまざまに噂しては、

以後信頼を寄せなかったのである。

 さて清盛は事態が収まると恩賞を行った。

まず宮の謀叛調伏について必死に祈念した高僧たちに

それぞれ位を与えた。

重盛の子侍従清宗は三位に叙せられたが、

その辞令には、

「源以仁《みなもとのもちひと》、

 並びに三位入道頼政父子追討の賞」

 とあった。

源以仁とは高倉宮のことである。

皇子を討った上に臣下扱いの姓を与えるなど、

あさましい行ないの限りであろう。

🌕🎼月へ続く道 written by すもち

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