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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

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【源氏物語692 第21帖 乙女47】「春鶯囀《しゅんおうてん》」が舞われている時、昔の桜花の宴の日のことを院の帝はお思い出しになって「もうあんなおもしろいことは見られないと思う」と源氏へ仰せられた

「春鶯囀《しゅんおうてん》」が舞われている時、

昔の桜花の宴の日のことを院の帝はお思い出しになって、

「もうあんなおもしろいことは見られないと思う」

 と源氏へ仰せられたが、

源氏はそのお言葉から青春時代の恋愛三昧《ざんまい》を

忍んで物哀れな気分になった。

源氏は院へ杯を参らせて歌った。

鶯《うぐひす》のさへづる春は昔にてむつれし花のかげぞ変はれる

 院は、

九重を霞《かすみ》へだつる住処《すみか》にも春と告げくる鶯の声

とお答えになった。

太宰帥《だざいのそつ》の宮といわれた方は

兵部卿《ひょうぶきょう》になっておいでになるのであるが、

陛下へ杯を献じた。

いにしへを吹き伝へたる笛竹にさへづる鳥の音《ね》さへ変はらぬ

 この歌を奏上した宮の御様子がことにりっぱであった。

帝は杯をお取りになって、

鶯の昔を恋ひて囀《さへづ》るは木《こ》づたふ花の色やあせたる

 と仰せになるのが重々しく気高《けだか》かった。

この行幸は御家庭的なお催しで、

儀式ばったことでなかったせいなのか、

官人一同が詞歌を詠進したのではなかったのか

その日の歌はこれだけより書き置かれていない。

🌸🎼Japanesq Romance written by MFP【Marron Fields Production】

 

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