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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【平家物語103 第4巻 宮の御最後①】足利又太郎の装立ちは、赤革縅の鎧、黄金作りの太刀、二十四本背に差したるは切斑の矢、重籐の弓を小脇にかいこんで、乗る馬は連銭葦毛、鐙をふんばって声を轟かせた。

岸に先手をきっておどりあがった足利又太郎の装立ちは、

赤革縅の鎧、黄金作りの太刀、

二十四本背に差したるは切斑《きりふ》の矢、

重籐《しげとう》の弓を小脇にかいこんで、

乗る馬は連銭|葦毛《あしげ》、

鐙《あぶみ》をふんばって声を轟《とどろ》かせた。

「昔、朝敵|将門《まさかど》を亡ぼした

 俵藤太秀郷《たわらとうたひでさと》十代の後胤、

 下野国の住人足利太郎俊綱の子又太郎忠綱、

 生来十七歳のもの、

 かく無位無官の者が宮に弓を引き奉るは恐れ多いことなれど、

 弓矢の冥加《みょうが》平家の上に

 とどまっているものと存ずる。

 三位入道の御方のうち、われと思わん人は寄りあい給え、

 見参せん」

こう名乗りをあげると、足利は平等院の内へ攻めこんだ。

 この有様を眺めた大将軍の知盛は、

全軍に下知して渡河を命じた。

二万八千余騎どっと川に馬を入れれば、

さしも早い宇治川の水もたまらず上流に押し返される有様である。

一度び押し返された水は激しい急流となって流れこみ、

このため伊勢、伊賀両国の兵の馬筏《うまいかだ》が破られて

あれよと言う間に水に流される始末だ。

萌黄《もえぎ》、緋縅《ひおどし》、

赤縅など色とりどりの鎧の兵が浮きつ沈みつ流され、

溺れるもの六百余人を数えた。

平家の大勢が河を渡ると、

そのまま水しぶきをあげて平等院になだれこんで、

両軍必死の戦いが始まった。

三位入道、渡辺の勢が矢を射かけ太刀を振って防ぐ間に、

高倉宮は奈良を目指して落ちていった。

⚔️🎼虚無のイドラ written by shimtone

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