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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

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【源氏物語691 第21帖 乙女46】良房の大臣の賜わった古例で、七日の白馬《あおうま》が二条の院へ引かれて来た。宮中どおりに行なわれた荘重な式であった。二月二十幾日に朱雀院へ行幸があった。

元日も源氏は外出の要がなかったから

長閑《のどか》であった。

良房《よしふさ》の大臣の賜わった古例で、

七日の白馬《あおうま》が二条の院へ引かれて来た。

宮中どおりに行なわれた荘重な式であった。

 二月二十幾日に朱雀《すざく》院へ行幸があった。

桜の盛りにはまだなっていなかったが、

三月は母后の御忌月《おんきづき》であったから、

この月が選ばれたのである。

早咲きの桜は咲いていて、

春のながめはもう美しかった。

お迎えになる院のほうでもいろいろの御準備があった。

行幸の供奉《ぐぶ》をする顕官も親王方も

その日の服装などに苦心を払っておいでになった。

その人たちは皆青色の下に桜襲《さくらがさね》を用いた。

帝は赤色の御服であった。

お召しがあって源氏の大臣が参院した。

同じ赤色を着ているのであったから、

帝と同じものと見えて、

源氏の美貌《びぼう》が輝いた。

御宴席に出た人々の様子も態度も

非常によく洗練されて見えた。

院もますます清艶《せいえん》な姿におなりあそばされた。

今日は専門の詩人はお招きにならないで、

詩才の認められる大学生十人を召したのである。

これを式部省《しきぶしょう》の試験に代えて

作詞の題をその人たちはいただいた。

これは源氏の長男のためにわざとお計らいになったことである。

気の弱い学生などは頭もぼうとさせていて、

お庭先の池に放たれた船に乗って出た水上で

製作に苦しんでいた。

夕方近くなって、音楽者を載せた船が池を往来して、

楽音を山風に混ぜて吹き立てている時、

若君はこんなに苦しい道を進まないでも

自分の才分を発揮させる道はあるであろうがと恨めしく思った。

🌸🎼寒く澄み切った空に冬桜 written by alaki paca

 

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