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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語647 第21帖 乙女2】朝顔の姫君と源氏との結婚は 皆が望んでいることであったが、姫君は、結婚をしようとは思わない。


「源氏の君というと、いつも美しい少年が思われるのだけれど、
 こんなに大人らしい親切を見せてくださる。
 顔がきれいな上に心までも並みの人に違ってでき上がっているのだね」

とおほめになるのを、若い女房らは笑っていた。

西の女王とお逢いになる時には、

「源氏の大臣から熱心に結婚が申し込まれていらっしゃるのだったら、
 いいじゃありませんかね、今はじめての話ではなし、
 ずっと以前からのことなのですからね、
 お亡くなりになった宮様もあなたが斎院におなりになった時に、
 結婚がせられなくなったことで失望をなすってね、
 以前宮様がそれを実行しようとなすった時に、
 あなたの気の進まなかったことで、
 話をそのままにしておいたのを

 御後悔してお話しになることがよくありましたよ。
 けれどもね、
 宮様がそうお思い立ちになったころは

 左大臣家の奥さんがいられたのですからね、
 そうしては三の宮がお気の毒だと思召して
 第二の結婚をこちらでおさせにはなりにくかったのですよ。
 あなたと従妹のその奥様が亡くなられたのだし、
 そうなすってもいいのにと私は思うし、
 一方ではまた新しく熱心にお申し込みがあるというのは、
 やはり前生の約束事だろうと思う」

などと古めかしい御勧告をあそばすのを、

女王は苦笑して聞いておいでになった。

「お父様からも

 そんな強情《ごうじょう》者に思われてきた私なのですから、

 今さら源氏の大臣の声名が高いからと申して

 結婚をいたしますのは恥ずかしいことだと思います」

こんなふうに思いもよらぬように言っておいでになったから、

宮もしまいにはお勧めにならなかった。

邸《やしき》の人は上から下まで皆が皆そうなるのを

望んでいることを女王は知って警戒しておいでになったが、

源氏自身は至誠で女王を動かしうる日は待っているが、

しいて力で結婚を遂げるようなことをしたくないと

女王の感情を尊重していた。

🌿🎼葉二~源博雅に捧ぐ(はふたつ〜)written by 田中芳典

 

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【源氏物語646 第21帖 乙女1】源氏は、禊の日に手紙を藤の花につけて朝顔の姫君に届ける。源氏は何かにつけ 宮家に物質的に御補助をする。


春になって女院の御一周年が過ぎ、

官人が喪服を脱いだのに続いて四月の更衣期になったから、

はなやかな空気の満ち渡った初夏であったが、

前斎院はなお寂しくつれづれな日を送っておいでになった。

庭の桂《かつら》の木の若葉がたてるにおいにも若い女房たちは、

宮の御在職中の加茂の院の祭りのころのことを恋しがった。

源氏から、神の御禊《みそぎ》の日も

ただ今はお静かでしょうという挨拶を持った使いが来た。

 

今日こんなことを思いました。

かけきやは 川瀬の波も たちかへり

君が御禊《みそぎ》の 藤《ふぢ》のやつれを

紫の紙に書いた正しい立文《たてぶみ》の形の手紙が

藤の花の枝につけられてあった。

斎院はものの少し身にしむような日でおありになって、

返事をお書きになった。

藤衣 きしは昨日《きのふ》と 思ふまに

今日《けふ》はみそぎの 瀬にかはる世を

はかないものと思われます。

 

とだけ書かれてある手紙を、例のように源氏は熱心にながめていた。

斎院が父宮の喪の済んでお服直しをされる時も、

源氏からたいした贈り物が来た。

女王《にょおう》はそれをお受けになることは

醜いことであるというように言っておいでになったが、

求婚者としての言葉が添えられていることであれば辞退もできるが、

これまで長い間何かの場合に公然の進物を送り続けた源氏であって、

親切からすることであるから返却のしようがないように言って

女房たちは困っていた。

女五《にょご》の宮《みや》のほうへもこんなふうにして

終物質的に御補助をする源氏であったから、

宮は深く源氏を愛しておいでになった。

🌸🎼#はなむけ written by#Heitaro Ashibe

 

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【平家物語 第2巻🪷】平家物語23 座主流し〈ざすながし〉〜平家物語49 蘇武〈そぶ〉

治承元年五月五日、叡山の座主、明雲《めいうん》大僧正は、

宮中の出入りを差しとめられた。

同時に、天皇平安の祈りを捧げるために預っていた、

如意輪観音《にょいりんかんのん》の本尊も取上げられた。

更に検非違使庁《けびいしのちょう》を通じて、

神輿を振り上げて、

都へ押し寄せた張本人を摘発せよという命令もきていた。‥

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