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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【平家物語95 第21帖 山門への牒状〈ちょうじょう〉】仏も神も我々の挙にその力を与え給うに違いない。思うに比叡山は天台宗の一味、奈良興福寺は安居得度の戒場である。彼らに檄《げき》をとばすなら、必ず我らに味方しよう」

高倉宮を迎え、頼政一派を受け入れた三井寺の大衆は、

起り得べき事態にそなえて急遽その対策をねった。

ほら貝が吹かれ、

鐘が打ち鳴らされて衆徒が一堂に集められ、

真剣な会議が開かれた。

平家の大勢に抗するに所詮人数が足らぬとあれば、

味方を至急集めねばならない、

ではいかにして動員するか、

衆徒の会議の焦点はここにあった。

「つらつら近時の世相を案ずるに、仏法の衰微、

政道の弱化がいまに過ぐるものはない、

もし清盛入道の暴悪をこらしめなければ、

いつの日を期せようか。

宮の当寺への入御も正八幡宮の加護というべきだ。

仏も神もわれわれの挙にその力を与え給うにちがいない。

思うに比叡山は天台宗の一味、

奈良興福寺は安居得度の戒場である。

彼らに檄《げき》をとばすなら、

必ずやわれらに味方しよう」

 という意見が全員一致でむかえられた。

直ちに檄文が草されて、比叡山と興福寺へおくられた。

 比叡山への状にいう。

「格別のご協力を願い、当寺の破滅を救っていただきたい。

入道清盛ほしいままに仏法を亡ぼし、

朝政を乱そうとする現状を、われらひそかに嘆いていた。

ところで、今月十五日夜、

高倉宮不慮の難を逃れられて当寺へ入御されたのであるが、

平家は院のご命令と称して

宮の引渡しを度重ねて要求してきている。

当時は固い決意をもって拒否してきたが、

平家は武力に訴えてもと、

軍勢を当寺へ差し向けようとしている。

当寺の危急存亡の秋《とき》、破滅のときである。

 案ずるに、延暦、園城《おんじょう》の両寺は、

今山門と寺門とにわかれてこそいるが、

学ぶところは共に一つの天台宗である。

これを例えるなら、鳥の双翼、車の両輪ともいえる。

もしこの一つでも欠けたなら、

その嘆きこれにまさるものはないと信じている。

どうか格別の協力で当寺の破滅を救っていただきたい。

 右はわれら衆徒全員の決議である。

よってこの檄文を貴寺へお送りする次第である。

 治承四年五月十八日 大衆一同」

🌺🎼私の全てが嘘になる written by のる

 

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