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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語667 第21帖 乙女22】大宮は、「人の中傷かもしれぬことで、腹をお立てになったりなさることはよくないし、ないことで娘の名に傷をつけてしまうことにもなりますよ」と大臣に言う。

「あなたがそうお言いになるのはもっともだけれど、

私はまったく二人の孫が何を思って、

何をしているかを知りませんでした。

私こそ残念でなりませんのに、

同じように罪を私が負わせられるとは恨めしいことです。

私は手もとへ来た時から、特別にかわいくて、

あなたがそれほどにしようとお思いにならないほど大事にして、

私はあの人に

女の最高の幸福を受けうる価値もつけようとしてました。

一方の孫を溺愛《できあい》して、

ああしたまだ少年の者に

結婚を許そうなどとは思いもよらぬことです。

それにしても、

だれがあなたにそんなことを言ったのでしょう。

人の中傷かもしれぬことで、

腹をお立てになったりなさることはよくないし、

ないことで娘の名に傷をつけてしまうことにもなりますよ」

「何のないことだものですか。

 女房たちも批難して、

 蔭《かげ》では笑っていることでしょうから、

 私の心中は穏やかでありようがありません」

と言って大臣は立って行った。

幼い恋を知っている人たちは、

この破局に立ち至った少年少女に同情していた。

先夜の内証話をした人たちは逆上もしてしまいそうになって、

どうしてあんな秘密を話題にしたのであろうと

後悔に苦しんでいた。

🪻🎼落涙 written by ゆうり

 

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