google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語242 第十帖 賢木54】東宮のお使いも来た。冷静であろうとあそばす気持ちも乱れて、藤壺の宮はお返事ができない。源氏がお言葉を補った。

 

🌊🎼湖底のUndine written by Ryo Lion🌊

東宮のお使いも来た。

お別れの前に東宮のお言いになった言葉などが

宮のお心にまた新しくよみがえってくることによって、

冷静であろうとあそばすお気持ちも乱れて、

お返事の御挨拶を完全にお与えにならないので、

源氏がお言葉を補った。

 

だれもだれも常識を失っているといってもよいほど

悲しみに心を乱しているおりからであるから、

不用意に秘密のうかがわれる恐れのある言葉などは

発せられないと源氏は思った。

「月のすむ 雲井をかけて したふとも

 このよの闇に なほや惑はん

 私にはそう思えますが、

 御出家のおできになったお心持ちには敬服いたされます」

とだけ言って、

お居間に女房たちも多い様子であったから

源氏は捨てられた男の悲痛な心持ちを簡単な言葉にして告げることもできなかった。

「大方《おほかた》の 憂《う》きにつけては 厭《いと》へども

 いつかこの世を背《そむ》きはつべき

 りっぱな信仰を持つようにはいつなれますやら」

宮の御挨拶は東宮へのお返事を兼ねたお心らしかった。

悲しみに堪えないで源氏は退出した。

 

【源氏物語 第十帖 賢木 さかき】

正妻の葵の上が亡くなった。

六条御息所も晴れて源氏の正妻に迎えられるだろうと

世間は噂していた。

しかし 源氏は冷たくなり 縁が程遠くなった御息所。

彼女は 悩みながらも斎宮とともに伊勢に下ることにする。

 

いよいよ出発間近となった。  

このまま別れるのはあまりにも忍びないと、

源氏も御息所のもとを訪ねる。

顔を合わせてしまうとやはり再び思いが乱れる御息所だったが、

伊勢へと下って行った。

 

 桐壷院の病が重くなる。

死期を悟った院は朱雀帝に春宮と源氏のことを

遺言で託した後  ほどなく崩御してしまう。  時勢は、

左大臣側から朱雀帝の外戚である右大臣側に移って行った。

朱雀帝の優しい性格もあって、

政治は右大臣に権力が集中していった。

少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

💠聴く古典文学📚少納言チャンネルは、聴く古典として動画を作っております。ぜひチャンネル登録お願いします🌷