google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語225 第十帖 賢木37】始終 手紙や歌を書き合っている二人は夫人の字がまったく源氏のに似たものになっている。源氏は教育に成功したと思った。

幾日かを外で暮らすというようなことを

これまで経験しなかった源氏は

恋妻に手紙を何度も書いて送った。

 出家ができるかどうかと試みているのですが、

 寺の生活は寂しくて、

 心細さがつのるばかりです。

 もう少しいて

 法師たちから教えてもらうことがあるので滞留しますが、

 あなたはどうしていますか。

などと檀紙に飾り気もなく

書いてあるのが美しかった。

あさぢふの露の宿りに君を置きて

四方《よも》の嵐《あらし》ぞしづ心なき

という歌もある情のこもったものであったから

紫夫人も読んで泣いた。

返事は白い式紙《しきし》に、

風吹けば先《ま》づぞ乱るる色かはる

浅茅《あさぢ》が露にかかるささがに  

とだけ書かれてあった。

「字はますますよくなるようだ」

と独言《ひとりごと》を言って、

微笑しながらながめていた。

始終手紙や歌を書き合っている二人は、

夫人の字がまったく源氏のに似たものになっていて、

それよりも少し艶な女らしいところが添っていた。

どの点からいっても自分は教育に成功したと

源氏は思っているのである。

🌸🎼 優しく、揺れる… written by 蒲鉾さちこ

 

少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画です。チャンネル登録お願いします🪷