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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語187 第九帖 葵60】源氏は御所に参賀に周り、左大臣家にも行った。若君は、目付き口元が東宮にそっくりである。よく笑うのも哀れである。

こうして今年が暮れ、新しい春になった。

元日には院の御所へ先に伺候してから参内をして、

東宮の御殿へも参賀にまわった。

そして御所からすぐに左大臣家へ源氏は行った。

大臣は元日も家にこもっていて、

家族と故人の話をし出しては寂しがるばかりであったが、

源氏の訪問にあって、

しいて、悲しみをおさえようとするのがさも堪えがたそうに見えた。

重ねた一歳は源氏の美に重々しさを添えたと大臣家の人は見た。

以前にもまさってきれいでもあった。

大臣の前を辞して昔の住居《すまい》のほうへ行くと、

女房たちは珍しがって皆 源氏を見に集まって来たが、

だれも皆つい涙をこぼしてしまうのであった。

若君を見るとしばらくのうちに驚くほど大きくなっていて、

よく笑うのも哀れであった。

目つき口もとが東宮にそっくりであるから、

これを人が怪しまないであろうかと源氏は見入っていた。

夫人のいたころと同じように初春の部屋が装飾してあった。

衣服掛けの棹《さお》に

新調された源氏の春着が掛けられてあったが、

女の服が並んで掛けられてないことは見た目だけにも寂しい。

 

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