夜をこめて 鳥の空音は はかるとも 世に逢坂の関は許さじ
まだ夜が明けないうちに、鶏の鳴きまねでだまそうとしても(函谷関の関守はともかく、あなたと私が違うという)逢坂の関は(通すことを)決して許さないでしょう。利口な関守がおりますよ。
百人一首でも知られています。
この歌は、枕草子「頭の弁の、職に参りたまひて」の中に出てきます。
頭の弁が、中宮様の居る部屋に参上なさって、(私と)話などしていらっしゃった時に、
「世がすっかり更けてしまった。明日は天皇の物忌みなので、籠もらなければならないから、丑の刻になってしまったならば不都合でしょう。」
とっおっしゃって参内なさった。
その翌朝、蔵人の詰所の紙屋紙を折り重ねて、
「今日は名残惜しい気がすることです。夜を徹して、昔話をも申しあげて夜を明かそうとしたのに、鶏の声に(ひどく)せき立てられて。」
と、たいそう言葉を尽くしてお書きになっているのは、たいそう見事(な筆跡)だ。
お返事として、
「ずいぶん夜更けでございました。(=夜更けに鳴きました)鳥の声は、孟嘗君の(食客が鳴きまねをしたというにせの鶏の)ことでしょうか。」
と申し上げたところ、折り返し、
「孟嘗君の鶏は、(その鳴き声で)函谷関を開いて、三千人の食客が、かろうじて逃げ去った、と(書物に)あるけれど、これは(男女が逢う)逢坂の関です。」
と(お返事が)あったので、
「まだ夜が明けないうちに、鶏の鳴きまねでだまそうとしても(函谷関の関守はともかく、あなたと私が違うという)逢坂の関は(通すことを)決して許さないでしょう。利口な関守がおりますよ。」
と申しあげる。
枕草子では、華やかな宮廷生活について書かれています。
清少納言がお使えした中宮定子様は、藤原道長殿によって辛い立場に追いやられていました。
強大な権力に対して、清少納言は筆一本で闘ったのだと思うのです🖌
どんな嫌がらせにあっても、優雅で華やかな美しい女主人の誇りを守る🌼
「枕草子」には、清少納言の覚悟のようなものを感じるようになりました🌿
定子様のサロンでの、お付きの女房と公達とのウイットに富んだやりとり🌸
孟嘗君もうしょうくんの逸話を踏まえたやりとりを楽しむには、漢文の深い知識があってこそ🐔
大切な定子様は、枕草子の中では明るく賢く華やかな輝く皇后様として永遠に残ります。
権力に対し、文化の力で立ち向かう💠
ネチネチすんな💢おっさん🔥大概にせえよ👊ではなく、
闘志を昇華して「枕草子」を書き上げた清少納言🍀
あっぱれな女人ではないでしょうか😊💖
でもね、歴史の流れとは不思議なもので、
定子の家族が没落することで日本は守られたのです!(◎_◎;)
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