2023-03-01から1日間の記事一覧
清原元輔(42番)後拾遺集 恋四・770 契りきな かたみに袖を しぼりつつ末の松山 波こさじとは 〜かたく約束を交わしましたね。 互いに涙で濡れた袖をしぼりながら。 波が あの末の松山を 決して越すことがないように、 わたし達二人の愛も 決して変わりはし…
壬生忠見(41番) 拾遺集 恋一・621 恋すてふ(ちょう)わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか 〜「恋をしている」という私の噂が もう立ってしまった。 誰にも知られないように、 心ひそかに思いはじめたばかりなのに。 壬生忠見 みぶの…
平兼盛(40番)拾遺集恋一・622 忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は物や思ふと 人の問ふまで 〜人に知られまいと恋しい思いを隠していたのに、 とうとう隠し切れずに顔色に出てしまった。 何か物思いをしているのではと、 人が尋ねるほどまでに…。 平 兼盛 …
参議等(39番) 後撰集 恋・578 浅茅生の 小野の篠原 しのぶれどあまりてなどか 人の恋しき 〜浅茅の生えた寂しく忍ぶ 小野の篠原ではないけれど、 人に隠して忍んでいても、 想いがあふれてこぼれそうになる。 どうしてあの人のことが恋しいのだろう。 参…